おすすめ漫画

「失踪日記」は作者の吾妻ひでおが実際に仕事や家族を放り出して失踪した当時のことを描いているノンフィクション漫画です。ノンフィクションとは言っても、当時は相当ヤバい状況だったらしく、漫画にするにあたってかなりデフォルメ化されたとは言っています。

実際に読んでみると自由気ままですごい楽しそうだな、と感じてしまいました。けれど、実際には相当辛かった部分もあったようで、特に1度目の失踪の時には凍死しかけたというエピソードもありました。

収録されているお話は、2度の失踪の話と、アル中になって入院した際の病棟のお話です。個人的には1度目の失踪の時が一番面白いと感じました。ゴミを漁ったり、煙草を拾ったり、小銭を拾ってお酒を買っていたりと、まさに現代社会でのサバイバルです。ただ、当時は1980年代で、だからこそできていた部分というのもあるので、今では真似をすることなんてできそうにもありませんが。

そして、2度目の失踪の時はホームレスをしていたけれども、人に誘われて配管工となって働くことになる、という何とも数奇な感じになっています。1度目は極度のサバイバル状態を描いていたという面が強いのですが、こちらは配管工になって出会ったちょっとズレていると感じるほどに個性的な人達などがメインとして描かれています。

そして、最後のアル中病棟のお話は、こちらも個性的な人達の話となります。絶対にアルコールは辞めると言って退院した人がすぐに帰ってきたり、どうしてこんなところにいるのか分からないセレブっぽい女性がいたりと、どうして吾妻ひでおの近くにはこうも変な人たちが集まるのだろうか、と真剣に悩んでしまう位に個性的な人達ばかりです。だからこそ、このようなエピソードが非常に面白い漫画として出来上がっているのだと思います。

また、個人的にこの漫画からどんどん吾妻ひでおのファンとなって、同じようなエピソードを語っている本などは片っ端から買いました。アル中病棟にはまだまだ他のエピソードがあり、そのエピソードが描かれた続編も出ています。

この作品は特に、疲れている現代人に読んでもらいたいなと思います。疲れて逃げてももっと大変だよ、だから、まっとうに働こうよ、と客観的に見て思うことができるのでおすすめです。

https://glasses725.amebaownd.com/posts/1079839